この度、当社では昨年末行われたローカル検索アップデートの影響と、検索結果の変化について傾向調査を実施致しました。
ぜひ本調査を参考に、最新のローカルSEOの傾向をご確認下さい。
本記事に記載の内容は、あくまでも弊社独自調査による順位傾向調査の結果となります。Google側で持つデータとは全く異なるものであるため、ランキングを保証するものではございません。
Googleより『ローカル検索アップデート』がロールアップしたと発表
12月17日、Googleより『11月〜12月8日にローカル検索向けのアップデートを行った』とTwitter上で発表がありました。
今回の発表を受け、海外のエキスパートJoy Hawkins氏はSterlingSkyにて下記の指標を特に重視するようになったと発信しています。
- 検索地点とビジネスの距離が順位に与える影響度
- ビジネス名称に含まれるキーワードの影響度が低下
本調査は上記のアナウンスを基に実施し、信憑性及び今後のローカルSEO運用の動向を確認するためのものとなります。
ローカル検索アップデート調査概要
本調査は以下の対象へ実施し、傾向を分析しています。
調査対象概要
調査対象店舗数 | 132店舗 |
調査対象期間 | 12/4~12/9 |
調査エリア | 東京都内 |
調査キーワード | エリア+サービス |
調査ビジネスカテゴリ | 美容カテゴリ |
調査対象キーワード | 22キーワード |
調査内容詳細① 距離について
・アップデート前後でのGoogleビジネスプロフィールの入れ替えが起こったか
・ビジネスと距離が順位に与えた影響
調査内容詳細② 名称へ意図的にキーワードを含む行為について
・ビジネス名称にキーワードを含むGBPの順位変動値を測定
検索地点からビジネスまでの距離の平均数値比較した結果
アップデート前後で検索地点からビジネスまでの距離の平均数値を比較したところ、対象キーワードグループでは検索地点から平均1,500~1,700m以内のビジネスが上位表示している結果となりました。
アップデート前の平均値が1500m前後であることを考えると、調査対象のキーワードグループの平均距離では大きな変化は確認出来ませんでした。
各キーワード毎の比較だと6割のグループが近接性向上の影響を受ける結果に
全体での平均値で距離の影響は明確に出なかったものの、キーワード別でアップデート前後を比較すると、6割の検索結果で検索地点に近いGBPが上位表示している結果となりました。
上記を参照すると、各キーワードによるもの、の検索地点に近いGBPが有利となる可能性が高いと考えることができます。
距離の影響まとめ
- 平均値に影響が出ていない
- キーワード別では検索結果の6割で上位表示しているGBPの距離が近くなった
この2点を考えると距離の影響度は高くなったと言えるものの、それだけで順位の大変動が起きるようなアップデートではないことがわかる。
今後も、距離だけでなく口コミ獲得や、GBPでの情報発信が重要となることは変わらないと言えるでしょう。
名称へのキーワード導入の影響変化
アップデート前では調査対象の検索結果で、約29%が「名称に意図的にキーワードが入っているGBP」であることを確認しました。
アップデート後は調査対象の検索結果の約18%が「名称に意図的にキーワードが入っているGBP」となり、名称違反・屋号にキーワードを含むビジネスの上位に占める割合が少し低下した結果となりました。
アップデート前 | 1位〜3位までの29%が名称に意図的にキーワードを含む |
アップデート後 | 1位〜3位までの18%が名称に意図的にキーワードを含む(約10%低下) |
今回のアップデートでは、名称に含まれるキーワードの評価の重要度を低下させた結果となりました。
ペナルティでキーワードを含む全てのビジネスで順位が低下したわけではないことを考えると、キーワードの影響に対して調整が入った程度だと考えられます。
仮説としてGBP内部評価(クチコミ・ユーザー行動など)が高いGBPでは、名称キーワードの影響が低下したとしても、順位降下まではいたらなかったと考えられます。
さらに、名称にキーワードを含むビジネスの30%は、アップデート後も継続して上位表示していることが確認出来ました。
ただし、Googleはガイドラインを遵守する動きを強めているため、今後はますます影響度が下がる可能性も十分に考えられます。
2021年12月ローカル検索アップデート まとめ
距離
・アップデート前後で検索地点と上位ビジネスの平均距離が変化することは無かった
・各キーワードでは、6割の検索結果で距離が近いビジネスが上位表示している傾向にあった
名称へのKW含有
・アップデート前後で、名称に意図的にキーワードを含むビジネスの約10%が順位を下げた
・ペナルティなどは発生しておらず、あくまでも影響を下げた程度に収まっていると考えられる
今回のアップデートでは、海外調査による「距離」の影響が上がり、「名称に含まれるキーワード」の影響が低下したとのアナウンスに基づいて実施致しました。
上記の指標以外も、アップデートによって重視された部分がある可能性は多いにあるため、引き続きGBP内部の情報最適化・充実をおこない、ユーザーに選ばれるGBP作りを実施して行くと良いでしょう。
新宿を本社とするWebマーケティング会社でマーケター・ディレクターとしてローカルビジネスのサポート経験を蓄積した後、トライハッチにジョイン。マーケティングチームMGRとしてクライアントから寄せられるGoogleビジネスプロフィール運用におけるコンサルティング・集客課題の解決や、MEOの調査・傾向分析を主に行う。同社にはフルリモートでのジョインであったが、2022年4月より、居住地である香川県高松支社の立ち上げ責任者として従事。2023年からはインハウスマーケターとして、BtoBマーケティングを主な業務としている。陸上自衛隊出身。