実店舗の集客に悩んでいる人におすすめの「ローカルキャンペーン」。ローカルキャンペーンは、Googleのさまざまなプラットフォームに広告を出稿できるので、集客できる可能性が高まります。
本記事では、実際にローカルキャンペーンを使うまでの手順や効果について解説しているので、実店舗の集客でお困りの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
- ローカルキャンペーンの効果や使い方
- ローカルキャンペーンの効果を高める方法
- 自店舗の集客力を強化するコツ
実店舗の集客に効果的なローカルキャンペーンとは?
実店舗の集客にはローカルキャンペーンの利用をおすすめします。
とはいえ、ローカルキャンペーンという言葉自体を初めて耳にした人も多いはずです。そこで、まずはローカルキャンペーンについて紹介します。
- 集客が期待できるGoogle広告の一種
- ローカル検索広告よりもリーチできる顧客が多い
店舗集客を促す「Google広告」のひとつ
ローカルキャンペーンとは、店舗集客のためのGoogle広告の一種です。中でも、ローカルキャンペーンは「実店舗の集客」に特化した広告と言えるでしょう。
その理由として、「Googleマップ上に広告を表示できる」ことが挙げられます。Googleマップに広告を掲載できるのは、以下の2つのサービスです。
- ローカル検索広告
- ローカルキャンペーン
ローカル検索広告に出稿すると、Googleマップや検索エンジン上で自分の店舗に関連したキーワードが検索された際に、自分の店舗を上位表示させられます。いわばリスティング広告と似たようなマーケティング施策なので、十分に顧客へリーチできるでしょう。
もう一方のローカルキャンペーンも、Googleマップへ広告を出稿することには変わりありませんが、掲載面がローカル検索広告よりも広くなります。
ローカルキャンペーンでは検索エンジンやGoogleマップに限らず、Googleサービス全体に出稿可能です。
Googleが掲載している「ローカル キャンペーンについて」でも、以下の媒体に広告が出稿できることが明示されています。
- Google検索ネットワーク
- YouTube
- Googleディスプレイネットワーク
- ビジネスプロフィール
- Gmail
さらに、マーケティング調査をおこなう株式会社ヴァリューズが実施した調査によると、2021年に最も多くアクセスを集めたWebサイトはGoogleで、年間1億人以上ものユニークユーザー数を誇ります。これだけの巨大市場で広告を出稿できるので、かなりの集客効果を狙えるでしょう。
ローカル検索広告よりもリーチできる顧客が多い
ローカル検索広告が2つのプラットフォームにしか広告を出稿できないのに対して、ローカルキャンペーンは5つのプラットフォームに出稿できます。そのため、結果的にリーチできる顧客の数が増えて、高い集客効果を期待できるでしょう。
また、数行の広告文と予算、いくつかのアセットさえ設定すれば自動でユーザーにリーチ可能です。初期設定さえ終えてしまえばそれほど手間はかからないため、時間的リソースの確保が難しい実店舗ビジネスでも効果的に店舗集客ができます。
ローカルキャンペーンで期待できる効果やメリットとは?
特徴を踏まえたうえで、期待できる効果やメリットを4つまとめました。ローカルキャンペーンを利用する前に参考にしてくおくと、効果的なマーケティングに繋げられるでしょう。
- 実店舗の集客効果が期待できる
- ゼロクリックリサーチのユーザーにもアクセスできる
- 店舗近くや興味があるユーザーを選んで広告を出稿できる
- 画像や動画を用いて視覚に訴えかけられる
実店舗の集客効果を高められる
ローカルキャンペーンを利用すれば、実店舗での集客効果を高められるでしょう。先ほど2021年で最も多くアクセスしたWebサイトの1位はGoogleと紹介しましたが、実は国内でも、利用するWebブラウザとしてはダントツでGoogle Chromeが選ばれています。
インターネットに関する統計をまとめている「Statcounter」によると、2022年3月時点での国内におけるブラウザのシェア率はGoogle Chromeが54.72%を記録。ブラウザ市場の半分をGoogleが独占している状況です。
→リンク
さらに、世界規模で見れば64.53%ものシェアを獲得しているので、ネットを利用する人のなかで半分以上の方はGoogleのサービスを利用していることになります。
大きな市場に広告を出稿できるため集客につながる可能性も高く、細かなターゲティング精度も魅力です。地域名で絞り込めば、狙った商圏のユーザーにのみ広告を表示できるので、高い費用対効果が期待できるでしょう。
ゼロクリックリサーチのユーザーにもアクセスできる
ゼロクリックリサーチのユーザーにリーチしたい場合にも効果的です。
ユーザーが検索結果の情報だけで満足して、表示されたコンテンツにアクセスしないユーザーのことを意味します。
例えば「渋谷 天気」と検索すると、渋谷での1日の天気予報が表示されるはずです。すると、上部に表示されている天気予報に満足するユーザーも多くいるため、結果的にコンテンツにアクセスしなくなります。
一方で、検索意図に合わせて表示されるローカルキャンペーンは、興味あるユーザーに向けて広告を自動で表示します。そのため、ゼロクリックリサーチのユーザーの目に留まりやすく、アクセスしないユーザーにも見出しや店名をセットで刷り込めるのです。
とくに新店舗を開業した場合は、まずは認知してもらうことが必要でしょう。そのための解決策として、多くの人の目に留まるローカルキャンペーンは効果的な手段と言えます。
店舗近くや興味があるユーザーを選んで広告を打ち出せる
ローカルキャンペーンは実店舗の近くで検索していたり、興味があったりするユーザーに自動で広告を出稿するマーケティングツールです。つまり、自社ビジネスの潜在顧客にリーチできます。
コンバージョンにつながる確率が高いユーザーにリーチできるので、売上を最大化しやすく、出稿範囲を限定して効率よく集客につなげられるのも、実店舗ビジネスにとっては大きなメリットです。
画像や動画を用いて視覚に訴えかけられる
ローカルキャンペーンを設定する際には、画像や動画の設定が必要です。
画像は最低でも1.91:1の比率の画像と1:1の比率のロゴを設定する必要があります。最大で20枚まで設定できるので、実店舗の魅力を伝えられるような画像を選定し、効果的な集客を実現しましょう。
文章だけの広告では、よほど顧客のニーズが高かったり、秀逸なコピー(見出し)を設定したりしないと集客にはつながりにくいです。
その点、視覚的な情報に直接訴えかけられるローカルキャンペーンは、実店舗ビジネスのコアとなる「商品」の魅力を伝えやすいため、相性が良いと言えるでしょう。
今から始める!ローカルキャンペーンの使い方を紹介
「実店舗の集客に活かせるのなら、ぜひローカルキャンペーンを利用したい!」と考える方に向けて、ローカルキャンペーンを利用するまでの手順を簡単にまとめました。
6つのステップで簡単に利用できるので、この機会に利用してみましょう。
- Googleマイビジネスのアカウントを開設
- Googleマイビジネスと広告アカウントを連携
- 来店につながる指標「コンバージョン」を設定
- 10秒以上の動画を制作・公開
- キャンペーン・グループを作成
- 見出しやアイキャッチも含めた広告を設定
1.Googleマイビジネスのアカウントを開設する
ローカルキャンペーンを利用するためには、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)のアカウントが必要です。まずはアカウントを開設しましょう。
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)はMEO対策に必須のツールでもあるので、店舗ビジネスを運営している人はアカウントを作成しておいて損はありません。この機会に開設しておくのがおすすめです。
アカウントの開設は無料でできるため、費用の捻出が難しい場合でも問題なく利用できます。また、ローカルキャンペーンの広告をタップした際にはGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の情報が表示されるので、基本情報はあらかじめ入力しておきましょう。
2.Googleマイビジネスと広告アカウントを連携させる
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の設定が完了したら、Google広告と連携させます。連携させる前にGoogle広告のアカウントを設定していない人は、まずアカウントの設定から始めてください。それぞれのアカウントを用意できたら、Google広告へアクセスします。
メニュー内に表示されている「キャンペーン」をクリックし、進んだページのなかに表示されている「プラス」のアイコンをクリックしてください。次に表示された画面の「新しいキャンペーンを作成」をクリックします。
移動したページ先に複数のキャンペーン目標が表示されますが、「来店数と店舗売上の向上」を選択してください。他の目標を設定すると、店舗集客につながらない可能性があります。
Google広告のメニューで「住所表示オプション」を選択し、「知っているアカウントにリンクする」をクリックすれば連携は完了です。
3.来店につながる指標「コンバージョン」を設定する
ローカルキャンペーンでは以下の指標をコンバージョンに設定できます。
- キャンペーンの来店数
- 通話クリック数
- ルート検索数
ただし、来店に関わるコンバージョンを確認するためにはいくつかの条件を満たす必要があります。以下にGoogleが掲載している条件を掲載するので、利用する前に確認しましょう。
- コンバージョンレポートの利用対象国に属していること
- デリケートなカテゴリーに該当しないこと(例:ヘルスケア、宗教、性的なコンテンツなど)
- 広告で住所表示オプションかアフィリエイト住所表示オプションを使用していること
- Google広告で住所表示オプションかアフィリエイト住所表示オプションが有効な設定になっていて、キャンペーンや広告グループ単位で無効になっていないこと
- 広告のクリック数やインプレッション数、来店数が十分であること
- 店舗の所在地がビジネスプロフィールで設定されていて、オーナー確認が完了していること
少なくとも以上の条件を満たさないと、来店コンバージョンの計測は不可能です。
ほとんどの項目は明確な基準があるため条件を満たせるでしょうが、「広告のクリック数やインプレッション数などが十分であること」という項目に関しては、明確な基準が記載されていません。
アカウントごとに基準が異なるため、実際にコンバージョンの計測が開始されるまでに時間がかかる可能性があります。あらかじめ注意しておきましょう。
4.10秒以上の動画を制作・公開しておく
ローカルキャンペーンの登録には、10秒以上の動画を公開する必要があります。動画を公開する際にはYouTubeのリンクが必要なので、事前にYouTubeに動画を投稿しておきましょう。
5.キャンペーン・グループを作成する
出稿したい広告が複数ある場合には、キャンペーングループの作成も可能です。異なる広告や特定のタイミングで広告を配信したい場合に利用しましょう。広告グループを作成するためには、Google広告のメニュー内にある「キャンペーン」をクリックします。
すると、キャンペーンの一覧が表示されるので、リストのなかから広告グループに追加するキャンペーンの名前をクリックしてください。プラスのアイコンをクリックし、登録しておきたい広告を入力し、保存します。
6.見出しやアイキャッチも含めた広告設定を行う
最後に見出しなどの広告設定をおこないます。広告設定をする際にはいくつかコツがあるので、以下に記載するポイントに注意しながら入力してください。
設定内容 | 注意すべきポイント |
---|---|
広告見出し | 文字数の上限は半角30文字(全角15文字) 興味を惹くようなフレーズを設定する |
説明 | 商品やサービスの説明文 文字数の上限は半角60文字(全角30文字) |
行動を促すフレーズ | 商品やサービスの利用方法に関する説明文 文字数の上限は半角11文字(全角5文字) |
最終ページURL | 広告をクリックしたユーザーがアクセスするURL |
画像 | 1:1と1.91:1の画像を設定する必要がある 最大ファイルサイズは5MB以内 |
以上の設定が完了すれば、ローカルキャンペーンの登録は完了です。
ローカルキャンペーンの効果を高めるコツとは?
ローカルキャンペーンは闇雲に設定していればよいわけではありません。
集客効果を高めるためには、いくつかのコツがあります。そこで、ここではローカルキャンペーンの効果を高めるためのコツを5つ紹介します。
- Googleマイビジネスの運用やMEO対策を並行させる
- 1ヶ月以上の配信期間を設ける
- 自社商品やサービスの潜在顧客をイメージする
- 魅力的なキャッチコピーを制作する
- 商品やサービスの魅力が伝わる画像・動画を制作する
Googleマイビジネスの運用やMEO対策を並行させる
ローカルキャンペーンの効果を高めるためには、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)やMEO対策を並行して運用するべきです。ローカルキャンペーンは、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)にもとづいた運用を自動で行います。
つまり、広告の効果はGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の充実度や魅力にも依存しているということです。
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)かローカルキャンペーンか、どちらかの情報を充実させるのではなく、どちらの情報も充実させなければいけません。
そもそもMEO対策の一環としてローカルキャンペーンを利用するのであれば、マイビジネスの情報を充実させることは欠かせない要素です。
1ヶ月以上の配信期間を設ける
ローカルキャンペーンの運用後、すぐに効果が出ないからといって諦めないことが大切です。
Googleが掲載しているローカル キャンペーンの作成によれば、「パフォーマンスを高めるためには最低でも30日間運用するべきだ」と記載されており、効果が出るまでのラグを見込んでおく必要があります。
さらに、「アカウントごとに10ヵ所以上の地域をターゲットにすべき」とも記載されており、1つの商圏に限らず、複数の商圏で広告を出稿することも検討してみましょう。
また、30日が経過したタイミングで効果測定をおこない、今回の広告出稿で得られた成果と改善点を洗い出すことも忘れないようにします。
自社商品やサービスの潜在顧客をイメージする
ローカルキャンペーンは、既存顧客向けというよりも潜在顧客に向けたマーケティング施策です。そのため、自社商品やサービスを潜在顧客に向けて効果的にアピールする必要があります。
とはいえ、潜在顧客をイメージして宣伝するのは難しいもの。まずは難しいことは考えずに、自社の商品をどんな顧客のために作っているのか、販売しているのか、という点に立ち戻って考えてみましょう。
その空想の顧客をより具体化させていくと、マーケティングでよく用いられる「ペルソナ」という架空の人物が練り上げられます。その人物を顧客のイメージと捉えて、ペルソナが好みそうな動画や見出し、広告内容に仕上げていくことが大切です。
難しい場合は、既存の顧客の特長や、顧客から寄せられる意見を参考にしてみると、自店舗がどのように見られているのか、強みは何なのかが明確になってきます。
その視点に基づいて、「より強く魅力をアピールできる広告を作ろう」と考えてみるのもおすすめです。
魅力的なキャッチコピーを制作する
ローカルキャンペーンでは、見出しや行動を促すフレーズを設定できます。いずれの文章も顧客の心を掴むキャッチーな内容に設定すると、アクセスされやすい魅力的な広告に仕上がるでしょう。
魅力的なキャッチコピーを考えるためにはいくつかコツがあります。
- 誰に何を伝えるのかを明確にする
- 自社の強みを端的に伝えるようにする
- わかりやすいように数値を掲載する
- なるべく短い言葉で伝える
魅力的なキャッチコピーを考える際には、魔法のようなテクニックはありません。自社の分析とペルソナを徹底的に考えることで、初めてキャッチコピーの土台が完成します。どうしても満足できない場合は、プロの力を借りてみるのも良いでしょう。
商品やサービスの魅力が伝わる画像・動画を制作する
ローカルキャンペーンは最低でも1.91:1の比率の画像と1:1の比率のロゴを1枚ずつ、また、10秒の動画を1本設定する必要があります。ただし、「最低でも設定すべき内容」なので、それ以上に設定しても問題ありません。
例えば、商品や店舗の魅力を伝えきるには10秒の動画ではあまりにも短すぎます。テレビCMの長さは最低でも15秒程度。店舗全体の魅力を動画で伝えきるには15秒から30秒は欲しいところです。
スマホでも動画を自作できるので、まずは動画を自作するところから始めて、難しい場合はプロに依頼するのも一つの手です。画像に関しても、こだわりたい場合はカメラマンに依頼することも視野に入れておくと良いでしょう。
店舗集客にはローカルキャンペーンがおすすめ!
実店舗の集客を効率化するためには、ローカルキャンペーンがおすすめです。巨大な市場であるGoogleのプラットフォームで広告活動ができれば、潜在顧客の獲得も叶えられるでしょう。
たったの6ステップで簡単にローカルキャンペーンを利用できるので、店舗集客の打開策として利用してみるとよいかもしれません。この記事を参考にして、ぜひ自店舗の集客にも活かしてみてくださいね。
広告代理店でSEO・MEOの経験を積みトライハッチに参画。大学4年間ではアメフトに打ち込み、忍耐力と突貫力を鍛えてきました。
その経験を持って、成果にコミットできる人材として、現在は社内でコンテンツマーケに従事しています。お客様から多くの問合せを頂けるよう、良い記事の執筆を心がけています。
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