個人事業から大企業に至るまで、事業の規模を問わずにマーケティングやブランディングに活用できる「Google広告」

予算に合わせて少額からスタートできるため、初めて広告出稿に取り組む方からも人気を集めています。

この記事で分かること
  • Google広告の概要
  • Google広告の特徴
  • Google広告の設定方法
  • Google広告を運用するコツ

初めてGoogle広告を出稿する方に向けて分かりやすくご紹介。広告の効果を高めるためにも、一緒にGoogle広告のイロハを学びましょう。

Google広告の概要や特徴

Google広告は、世界最大級の検索エンジンを始めとした、さまざまなWebサービスを提供しているGoogleを媒体とした広告の総称です。

平たく言えば、Googleの検索画面やその他のサービスに表示される広告は、すべてGoogle広告に含まれます。

ここからは、Google広告の特徴を見ていきましょう。

広告主が「Googleに出稿する」のがGoogle広告

Google広告は、広告主(事業者)みずからGoogleに広告を出稿し、Googleのさまざまなサービス上で、自社の商品やサービスをアピールできるもの。

広告文や出稿する場所、どんなユーザーに表示するか、といった細かいポイントを指定できるので、高い自由度と費用対効果を得られるのが魅力です。

また、なんといってもGoogleが抱えている全世界の膨大なユーザーにアクセスできることが最大のメリット。

国内だけでもGoogleの検索エンジンを利用している人数は6,624万人を超えており、Web上に掲載できる広告の中ではもっとも多くの母数にアプローチできます。

ユーザーの属性に合わせて自動で表示される

Google広告は、Googleが読み取ったユーザー情報に合わせて最適なターゲティングができます。

たとえば池袋駅の近くで若い女性向けの飲食店を経営している方が広告を出稿する場合を想定してみましょう。

店舗へお客さんを呼ぶことを目的とした場合、ターゲットは「若い女性」であり「池袋駅」の近くに居住している方になります。狙っている年齢層と大きな剥離があったり、遠すぎる場所に住んでいたりする方に広告を表示しても、効果は望めません。

こうした「実際に狙うターゲット」と「広告で狙うターゲット」を一致させることで、広告の効果を最大化できます。そして、ターゲットを絞り込むうえで、Googleが保有している「ユーザーデータ」は強い味方になるのです。

ターゲットを細かく指定すれば、Googleが保有するユーザーデータと連動した精密なターゲティングができ、広告の効果を高めることができます。

低価格から誰でも出稿できるWeb広告の金字塔

低い予算から広告出稿をスタートできるのもGoogle広告の特徴です。

広告と聞くと、雑誌や街頭広告、CMなどの宣伝方法が思いつきますが、いずれも高い広告費がかかります。成果報酬ではなく、出稿するだけで一定の費用がかかるので、資金力がなかったり、広告費をかけられなかったりすると利用するのに二の足を踏んでしまうでしょう。

いっぽうで、Google広告は「あらかじめ予算を設定」し、その予算を使い切るまで広告が掲載され続けるシステムを採用しています。広告費は少額から設定可能なので、先述した媒体に広告を載せるよりも低い金額で広告を出稿できるのです。

また、成果報酬(クリックされたら課金する制度)なので、無駄な広告費を削減できるのも嬉しいポイント。Google広告は、初めて広告出稿に取り組む方にぜひ検討していただきたい手法です。

Google広告の設定方法

ここからは、実際にGoogle広告を出稿する際に必要となる設定について、詳しく解説します。

アカウントを開設する

※Googleアカウントを作成していない方は、先にGoogleアカウントを作成しておきましょう。

まずは、Google広告のアカウントを開設します。Google広告へアクセスし、右上の「今すぐ開始」をクリック。

キャンペーン作成ページが表示されますが、ここでは質問に従ってチェックボックスを選択していきます。

まずは目標を選択します。ここでは「見込み顧客の獲得」を選択してみましょう。

次に、キャンペーンタイプを選択します。タイプとは「ユーザーの画面のどこに表示するか」を指します。ここでは「検索」を選択してみましょう。

この目標をどのように達成するかを選択します。「見込み顧客の獲得」という目標は何によって達成されるのか、を考えてみましょう。

Webサイトからの問い合わせが見込み顧客の獲得に当たるのであれば、一番上の「ウェブサイトへのアクセス」を選択しますし、電話での問い合わせが見込み顧客の獲得に当たるのであれば「電話件数」を選択します。

自社の事業内容に合わせて、最適なものを選びましょう。ここでは一番上の「ウェブサイトへのアクセス」にチェックを入れます。

その後は「続行」をクリックして、以下の設定に続きます。

キャンペーンを作成・設定する

次の画面では、具体的なキャンペーン(広告)の内容を設定します。

キャンペーン名を設定したら、「ネットワーク」の設定をおこないます。ここでは、検索とディスプレイのどちらにもチェックを入れた状態で進めます。

次に、ターゲティングとオーディエンスセグメントを設定します。地域は、実店舗の所在地を指定するのが良いでしょう。複数の地域で広告を出稿したい場合は、候補の地域を追加していきます。言語はよほどの理由がない限りは日本語のままで進めます。

支払い情報を設定する

一日の予算を決定します。最終的に単価内で収まるように自動で入札がおこなわれるので、少額の予算設定であっても広告の出稿は進められます。

慣れてきたら、自分で単価を設定することもできるので、まずは少額の予算から出稿してみるのが良いでしょう。

広告グループを設定する

次に、広告を分かりやすく管理するために「広告グループ」を作成します。どのような方に向けた広告なのか、が一目でわかる名前にしておくとよいでしょう。

その後、キーワードの設定をおこないます。この設定が、広告の成否を分けると言っても過言ではありません。「どんなキーワードで調べた方に広告を表示するのか」を決めるのがこの設定です。つまり、どんなニーズを抱えた方に届けるのかを決定づけるので、さまざまな角度から盛り込むキーワードを選定していきます。

迷った場合は、キーワードプランナーを活用すると最適なキーワードを選びやすくなります。

選ぶキーワードは、予算によって増減させるのがよいでしょう。多く設定すれば良いというわけではなく、いかに費用対効果を高めるかが重要なので、まずは5個程度のキーワードを設定して運用してみるのがおすすめです。

キーワードを指定する際は「マッチタイプ」にも注意します。マッチタイプとは、「検索されたキーワードと、広告に設定したキーワードがどんな条件で重なったときに広告を表示するか」を決定づけるものです。マッチタイプは大きく「部分一致」と「フレーズ一致」「完全一致」の3つに分けられます。

それぞれのマッチタイプによって記載方法が異なるので、以下を参考にしながらマッチタイプを設定してみましょう。

部分一致キーワード
フレーズ一致”キーワード”
完全一致[キーワード]

広告のテキストを作成する

いよいよ広告の中身ともいえる広告文を作成します。広告のテキストは大きく「見出し」と「説明文」からなり、見出しは3つ、説明文は2つまで入力可能です。

ユーザーに伝えられる情報はなるべく多いほうが良いので、見出しと説明文は多く記入しましょう。内容としては、ユーザーが抱えているニーズや悩みに答えるものを記載すると、目と注意を惹きやすくなります。

実際に表示される際の画面も見ながら編集を進めていきますが、効果的に記載するためには「見出し1」にサービス名を記載し、「見出し2」にはキャッチコピーや概要を記載するのがオススメです。説明文は、端的に魅力的な情報を伝えることが求められます。

設定が完了したら、Googleの審査を待って、いよいよ掲載がスタートします。

Google広告を効果的に運用するコツとは?

ここからは、Google広告を運用するためのコツをご紹介します。Google広告は出稿すれば必ず成果が出るわけではありません、コツを押さえた最適な運用が求められます。

ここで紹介する内容を押さえて、広告の効果を最大化しましょう。

「目標」を適切に設定する

広告を打つ理由は、大きくは「売上を増加させるため」なのですが、細分化すると多岐にわたります。「問い合わせを増やすこと」や「販売促進」、「サイトへの流入を増やすこと」など、目標はいくつも分岐していくものです。

そのため、あらかじめ経営方針や事業戦略といった上位の判断レイヤーを定めておき、その判断内容に合わせて目標を設定すると、Google広告が経営や事業の成功に直結しやすく、得られた効果の可視化もしやすくなるのです。

広告を打ち出す前に、事業の目的や目標などをおさらいしておくようにしましょう。

「キャンペーンタイプ」を内容に合わせて設定する

キャンペーンタイプは、ユーザーの画面のどこに広告が表示されるのかを決定づけるものです。

若年層を狙うならYouTubeで表示される「動画」を、不安や解決が急がれるニーズの場合は「検索」を選ぶ、といったように、狙うターゲットに合わせて効果的な表示方法を選択することで、より広告の効果を高められます。

ターゲティングの精度を高める

広告の効果を高めるためには、ターゲティングの精度にこだわる必要があります。CMなどのマスマーケティングでは大まかな分類しかできませんでしたが、近年主流となっているWeb広告は細かく正確なターゲティングが可能となりました。

先述したキーワードの選び方はもちろん、キャンペーンタイプや地域などの条件を組み合わせて、狙ったターゲットに届けられるように広告を出稿しましょう。

「予算」と「マッチタイプ」を見直す

広告を出稿したけれど効果が感じられない場合は、予算とマッチタイプを見直してみましょう。広告の表示回数が少なかったり、マッチタイプが限定的過ぎて充分な効果が得られていない可能性があります。

予算をアップしたり、マッチタイプの条件を緩めたりして、広告の表示回数を変更してみると、改善が見込めるかもしれません。

Google広告の設定を最適化して費用対効果を高めよう

Google広告は多くのユーザーにアクセスできる有効な手段のひとつです。Web広告に馴染みのない方にとっては少し難しく感じるかもしれませんが、使いこなせるようになると、予算や出稿の条件を自由に設定できるので、費用対効果の高い広告手法として活用できます。

この記事を参考にGoogle広告をスタートして、自店舗の集客や売上アップを図りましょう。