近年、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)内部の指標だけでは上位表示させることが非常に難しくなってきています。
その結果、クチコミ・サイテーション・店舗HP対策など、多角的に施策を実施する必要があり、担当者を悩ませる原因になっています。
そこで本記事では、ブラックボックス化されやすい店舗HP(以下オンページと記載)の評価指標の調査結果をお伝えします。
2021年11月初旬に「Googleマイビジネス」は「Googleビジネスプロフィール」へ名称変更されました。本記事では、分かりやすさを重視し、一部「Googleマイビジネス表記」を使用させて頂いております。
【調査内容】オンページ評価と順位の関連性
今回はオンページの以下の項目について調査しています。
- Whois情報の開示状態
- SSLサーバー証明書の形式
- 運営元情報の構造化
- 採用ページの有無
- 公的ドメイン被リンク数
- 地域ドメイン被リンク数
- 合計被リンク数
また、オンページの評価軸とGBP内部の充実度や口コミ数を比較し、関連性や順位に与える影響度を調査しました。
調査業種
調査業種は、YMYLジャンルと言われる「法律系のカテゴリ」で、営業する36店舗を対象に調査致しました。
さらに、法律系のサービスでは、ビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の内部要因だけでは順位が改善しないことも多く、対策を進める上で、オンページの指標を知ることはとても大切と言えます。
YMYLとは「Your money Your Life」の略で、お金や健康など、人生に大きく関わるカテゴリを指しています
調査結果
結論からお伝えすると、多くのビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)で、GBPの内部情報よりもオンページの評価が高まっている傾向が見られました。
以下に詳細をまとめています。
結果|オンページの評価傾向
【Whois情報の開示状態・SSLサーバー証明書の形式・運営元情報の構造化の項目】
Whois 情報開示率 | SSL化率 | 運営元情報 の構造化率 | |
---|---|---|---|
1位~3位 | 43.0% | 73.4% | 30.3% |
4位以下 | 30.0% | 69.2% | 7.7% |
【採用ページ・公的被リンク数・地域被リンク数・合計被リンク数の項目】
採用ページ の設置率 | 公的被リンク 獲得率 | 地域被リンク 獲得率 | 被リンク優位率 | |
---|---|---|---|---|
1位~3位 | 47.8% | 43.4% | 17.4.% | 39.1% |
4位以下 | 15.3% | 7.7% | 0.0% | 7.7% |
上記を見ると、やはり1~3位までのオンページの評価が高いことが伺えます。
公的ドメインの被リンク数が大きな評価軸になっている
特に公的被リンクや運営者情報の構造化の項目で差が激しく、サイト運営者情報を評価軸にしていることがわかります。
逆に、サイトのSSL化などに顕著な差は見られない結果となりました。
ここで、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の内部評価が高かったのでは?と疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますので、そちらも見ていきましょう。
結果|Googleマイビジネスの評価傾向
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)内部の評価では以下のような結果になりました。
※競合のビジネスと比較して、写真枚数や口コミ数などで優位に立ったビジネスの割合を示します。
写真枚数の優位率 | 投稿数の優位率 | 口コミ数の優位率 | |
---|---|---|---|
1位~3位 | 8.7% | 21.7% | 17.0% |
4位以下 | 53.8% | 23.0% | 23.0% |
口コミ点数の優位率 | 口コミ内KWが 含まれる割合 | 口コミ返信率 | |
---|---|---|---|
1位~3位 | 13.0% | 4.3% | 4.3% |
4位以下 | 53.8% | 0.0% | 46.1% |
上記において、4位以下のビジネスの方が1~3位と比較した際に、数値が優位になるビジネスが多いことがわかります。
唯一口コミ内KWが含まれる割合が1~3位の方が優位となっていますが、誤差の範囲とも言える数値となっています。
Googleマイビジネスの内部評価が高くても下位になる結果に⋯⋯
今回の調査で、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の内部指標だけでなく、オンページの評価軸が非常に高いという結果となりました。
また、本調査の結果から、法律系サービスのビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の順位においては、以下の内容が特に重要視されているとわかります。
- 公的ドメインからの被リンク
- 地域ドメインからの被リンク
- 運営者情報の構造化
- 採用ページの設置有無
公的ドメインからの被リンクや、運営者情報の構造化が重要な指標となると、ローカルSEOでもEATを重要視した方向性に進んでいると言えますね。
法律系のビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)をお持ちの事業者様は、オンページの見直しをしてみても良いかもしれません。
※EAT:Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の3つの概念の略
パティシエ、カフェ店長として複数店舗の運営を10年以上経験。その際にMEOやInstagram運用、SEO対策の知見を蓄積。その後、株式会社トライハッチに参画。マーケティングサポート本部の責任者として、お客様のMEOやSEOを中心に上位表示や来店増加を支援。その他にもMEOのランキングシグナルにおけるアルゴリズム解析やチームマネジメントを実施。累計3,000店舗以上のMEO支援実績。