デジタルの波が飲食業界を揺さぶっていることは、既に多くのビジネスオーナー様・担当者様が感じてい ると思います。
その波に乗っていくために、さまざまなマーケティング手法を用いて、顧客を呼び込む努力をしなければならない時代がやってきました。
そんな中、Googleビジネスプロフィールの重要度が急激に上がってきているのが事実。
しかし、全てのお店に同じ方法がうまくいくわけではないというのが現状です。
それを身に染みて感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな中、トライハッチは飲食業界・業態に沿った適切な方法があるという仮説の基、これを証明するために、調査を実施いたしました。
ぜひ、本記事でユーザーがどういった傾向でお店を選んでいるのか、そしてそれを基に、Googleビジネスプロフィールをどう活用すれば自店舗にとって有益なのかを知ってもらえると幸いです。
- アフターコロナのユーザー行動変化による集客数の減少
- 資金面の投資体力
- Googleビジネスプロフィール運用ノウハウが無い
- 全般のWEBマーケティングノウハウが無い
飲食業界のGoogleマップ・MEO対策における調査結果
独自調査により、ユーザーが飲食店を選ぶ際の重要指標は、順位ではなく、定期的な情報更新や写真追加、クチコミの数・質が重要であることがわかりました。
そのため、順位=集客(来店)ではなく、定期的な情報更新や写真追加、クチコミ獲得によるユーザーに選ばれる確率を上げることが重要と言えます。
- 飲食店を選ぶユーザーは、複数媒体を確認した後に来店する確率が高い。
- 飲食店に足を運ぶユーザーはGoogleビジネスプロフィールを、比較検討の場面で使う場合が多い。Googleビジネスプロフィールの情報を決定要因として判断を決める割合が6割以上。
- Googleビジネスプロフィールの表示順位は、必ずしも上位表示(3位以内)でなくて良い。
- Googleビジネスプロフィールの表示順位を気にする傾向はあるが、1ページ目に入っていれば問題無い可能性がある。
- 毎月1回以上の外食をするユーザーは、「クチコミ」を最優先事項として気にする傾向があった。
次の見出しから、具体的な調査詳細を紹介していきます。
調査結果詳細
今回は約6,000名を対象にばら撒き調査・絞り込み調査をかけ、Googleマップに関する調査では、その中でより外食に慣れたユーザーにアンケートを取っています。
なお、調査項目は以下となります。
- お店選びの際、確認する媒体数
- お店選びで重視するポイント
- 外食の際のGoogleマップ活用目的
- Googleマップを確認した後の来店決定について
- Googleマップのランキングについて
- Googleマップの写真について
- Googleマップの情報で最も気にするポイント
- クチコミの内容で最も重視するポイント
ぜひ参照頂き、マーケティング戦略の立案にお役立てください。
ユーザーが飲食店選びで活用している媒体について
上記は、「TableCheck」による「グルメサイトに関する意識調査」です。
飲食店選びの利用媒体が、2022年時点で有料媒体を追い抜き、トップに躍り出ていることから、外食をするユーザーがGoogleビジネスプロフィールないし、Googleマップを確認して情報収集する確率が高いことが伺えます。
今回の調査は、ユーザーがグルメサイトと同じ程度Googleの情報を重視し、行動しているという前提のもと実施を進めました。
飲食店選びの際確認する「媒体数」について(ばら撒き調査)
上記は、ユーザーがお店選びの際に確認する媒体数の内訳を調査したグラフになります。
「2つ以上の媒体で情報収集をする」という回答が 76.7%と高い数値となっており、媒体を確認した後来店アクションを起こすというところで、基本的に「インスタグラムだけ」「Googleビジネスプロフィールだけ」といった運用はせずに、各種媒体・ポータルサイトを活用する総力戦マーケティングを施す必要があると言えます。
また、Googleビジネスプロフィールの参照を最優先にしていないユーザーも、Googleビジネスプロフィールは複合的に活用する傾向が、本調査から確認できます。
飲食店選びで重視するポイント(ばら撒き調査)
ユーザーがお店を選ぶ際の意思決定ポイントをまとめたグラフです。
多くを占めているものが料理の写真(27.5%)となっており、次いでクチコミ(26.2%)、店内街の写真(15.6%)となりました。
上記の結果からユーザーは価格・距離などの情報よりも、優先して写真・クチコミなどの「失敗しないための情報」を求めている傾向が分かります。
そのため、Googleビジネスプロフィールに限らず、情報掲載媒体の設定箇所は最適に埋めていく必要がある、ということが言えます。
外食の際のGoogleマップ活用目的(絞り込み調査)
外食の際の飲食ビジネスGoogleマップ活用目的です。
GoogleビジネスプロフィールおよびGoogleマップを活用するユーザー心理は、「比較検討に使う 41.5%」「近くの店舗を調べる認知に使う 45.2%」とどちらも来店の確度が高い情報収集ユーザーとなることがわかります。
Googleマップを確認した後の来店決定について(絞り込み調査)
そもそもの前提となる話としては、Googleビジネスプロフィールの媒体要素は、「検索行動」を起こしているユーザーと定義すると「顕在層」のための媒体として棲み分けされます。
また、Googleビジネスプロフィールが表示される検索方法の多くが「店舗名」「地域×サービス名」での検索となり、「その店舗に行きたい」「その地域で○○というサービスを受けられる店に行きたい」というインサイトとなっていることは確かです。
また、GoogleビジネスプロフィールおよびGoogleマップを確認してから来店を決めるユーザーの合計
(5回:15.9%・3回:46.9%)が 62.8% と半数以上を占めることから、前述した複数媒体を確認している中でも、GoogleビジネスプロフィールおよびGoogleマップの情報は最終確認で活用されるケースが高いことが伺えます。
Googleマップのランキングについて(絞り込み調査)
上記はGoogleマップのランキングを気にするユーザーがどの程度いるかをまとめたグラフになります。
「Googleビジネスプロフィール運用=表示順位が集客に一番の成果となる」 というイメージをお持ちの方がいるかと思いますが、「あまり気にしない 34.8%」が 存在することと、「ある程度気にする 45.8%」という定義を「1ページ目まで」という予想を立てると、上位表示の定義とされている3位以内にこだわる必要は大きくないのではないか?という仮説も立てられます。
もちろん、表示順位が高くなければ、同じ地域にある競合店舗に埋もれて情報が発見されないという点はありますが、表示順位ではなくどの情報を一番に気にするのか、気になる点を次の見出しで解説しています。
Googleマップの情報で最も気にするポイント(絞り込み調査)
外食を頻繁にされるユーザーがGoogleビジネスプロフィールで気にする内容は「クチコミ」がダントツに多い結果となりました。
そのため、飲食業界のMEO対策は、ある程度の表示順位までを気にするべきだが、来店や売上を増加させるために対策をしている店舗で一番気を付けるべきポイントは「クチコミ」ということが判明しました。
もちろん、ポジティブなクチコミは「ビジネスのクオリティ」に依存する部分であるため、お店のサービス改善も含め検討して頂くのが良いと思います。
上記は、ユーザーが最も気にするクチコミ内容の内訳をまとめたグラフです。
ご覧頂けると分かるように「料理のおいしさ」という外食に一番求められるであろう内容が、圧倒的に多い結果となりました。
料理のおいしさ=店舗力 に等しい内容となり、Webマーケティングではコントロールのできない回答結果となったと考えています。
調査結果から導く飲食業界のMEO対策方針
これまでの調査結果から、以下の運用方法が適していると考えています。
ぜひ参照頂き、自店舗の反映にお役立て下さい。
写真の撮って出しはNG
メニュー・写真の閲覧が多い傾向にあるため、魅力的な写真・情報の掲載を徹底(写真の撮って出しはNG)する方針を取りましょう。
特に「座席・カウンター」などの写真の掲載はマストとなります。
掲載していない場合、店内情報が分からず検討テーブルから外れる可能性が考えられます。
良いクチコミの返信は徹底
GBPがSNS・他のポータルからの着地点となるため、良いクチコミの獲得・返信は徹底しましょう。
新メニュー・キャンペーンなどの投稿をコンスタントに実施し、ユーザーの来店意欲を高めることが重要です。
特に返信は良し悪しに限らず誠実な対応と来店してくれた感謝の内容を記載し、新規客・リピーター獲得に繋げましょう。
告知は必ず行う
Googleビジネスプロフィールは顕在層(比較検討者)向けに強い媒体となるため、告知は必ず行うよう徹底しましょう。
アクセス情報・近隣施設情報をGoogleビジネスプロフィール内の説明文・投稿に記載するようにしましょう。 ※飲食店を探すユーザーは「近さ」を重視する傾向にあるため
飲食店のGoogleビジネスプロフィール運用についてのまとめ
Googleビジネスプロフィールの運用で重要なポイントは3つ。
- メニュー・写真・投稿の徹底
- クチコミ獲得と返信の徹底
- アクセス情報の掲載を徹底
今までお伝えしてきた調査結果から運用方針を解決するためには、飲食業界の課題を含めて解消していく必要があります。
もちろん、その内容を自社で解決していくことを推奨していますが、より効率的に、そしてより深いノウハウの蓄積をご希望の方は、トライハッチで解決ができますので、ぜひご相談ください。
飲食業界のGoogleマップ・MEO対策調査まとめ
- 飲食店を選ぶユーザーは、複数媒体を確認した後に来店する確率が高い。
- 飲食店に足を運ぶユーザーはGoogleビジネスプロフィールを、比較検討の場面で使う場合が多い。Googleビジネスプロフィールの情報を決定要因として判断を決める割合が6割以上。
- Googleビジネスプロフィールの表示順位は、必ずしも上位表示(3位以内)でなくて良い。Googleビジネスプロフィールの表示順位を気にする傾向はあるが、1ページ目に入っていれば問題無い可能性がある。
- 毎月1回以上の外食をするユーザーは「料理に関してのクチコミ」を最優先事項として気にする傾向があった。
いかがでしたでしょうか。
本調査が、飲食業界・飲食オーナー様の今後のGoogleビジネスプロフィール運用に有益な情報となって貰えれば幸いです。
前述したように私たちは間違いなく、デジタルの波が飲食業界を大きく揺さぶっている時代を生きています。
しかしながら、一方でその波に対応するマーケティング手法は決して一様ではありません。
一部のビジネスではGoogleビジネスプロフィールの利用が一段と重要となっていますが、それが全ての店舗に対して必ずしも最善の方法であるとは限りません。
このデジタルの時代において、ユーザーの行動や意識の変化を常に把握し、それに応じてマーケティング戦略を柔軟に調整していくことが求められます。
それがアフターコロナの時代に生き残るための秘訣かもしれません。
今回の調査はあくまで一例ですが、ビジネスオーナー様が、常にユーザーを理解し、何を求めているのかを明確にすることで、自店舗にとって最も有益なマーケティング戦略を策定するための手掛かりになることを願っています。
MEO対策・Googleマップ管理はトライハッチにご相談ください
当社が創業した2018年当時は、MEO対策を知らない店舗ビジネスの方が多数でありましたが、現在では、多くの店舗ビジネス関係者がMEO対策を知識として持っており、実践している方も増加しております。
MEO対策は日々進化しており、Googleから様々な新機能が出たり、マイナーチェンジを繰り返しています。アルゴリズムも変化しているため、正確な情報の定期的なアップデートとそれに合わせたMEO対策の実施が必要であることに自信を持って言えます。
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新宿を本社とするWebマーケティング会社でマーケター・ディレクターとしてローカルビジネスのサポート経験を蓄積した後、トライハッチにジョイン。マーケティングチームMGRとしてクライアントから寄せられるGoogleビジネスプロフィール運用におけるコンサルティング・集客課題の解決や、MEOの調査・傾向分析を主に行う。同社にはフルリモートでのジョインであったが、2022年4月より、居住地である香川県高松支社の立ち上げ責任者として従事。2023年からはインハウスマーケターとして、BtoBマーケティングを主な業務としている。陸上自衛隊出身。